お漏らし(昼間尿失禁)とおねしょ(夜尿症)
お子様がお漏らしやおねしょをする場合でも、多くは病気ではなく、成長するにつれて解消されていくことがほとんどです。
ただ、お漏らし・おねしょが改善される時期には個人差があり、お子様のために早く改善してあげたいということでしたら、兵庫県西宮市のいのうえ小児科へご相談ください。
ごく稀に病気や先天性異常が原因でお漏らし・おねしょが起こっている場合がありますので、検尿や超音波検査などの負担の少ない検査でお調べいたします。
お父様お母様、お子様のおねしょに不安にならないでください!
お子様がお漏らし・おねしょを繰り返しても、保護者の方は不安にならず、またわざとしているわけではないので、怒らないようにしてあげてください。
上記の項目でも言いましたが、多くの場合、お子様のお漏らし・おねしょは病気ではなく、ある意味「して当然」のものなので、不安にならずに成長を待つようにしましょう。
ただ、それでも不安な場合には、昼間尿失禁・夜尿症という病気の可能性を考えて詳しく検査させていただきます。
おねしょと夜尿症の違い
おねしょは3歳ころまでのお子様が、膀胱の機能が未発達なために起こるもので、これに対して夜尿症は「5歳以上のお子様で、月1以上の睡眠中の排尿が3ヶ月以上続く」ことを言います。
夜尿症の原因は様々ですが、病気が原因で起こっている場合もあります。
その一方で、環境や睡眠を改善するだけで解消されることもありますので、病気と決めつけずにまずは一度ご相談ください。
-
おねしょ
膀胱の機能が未発達なために起こるため、通常、成長とともに解消されていきます。
-
夜尿症
睡眠中に尿が溜まる量が多い、膀胱にたくさんの量を溜めておけないなどの異常のほか、睡眠障害などが原因で起こることがあります。
小学生になっても毎晩お布団でお漏らしが続いたらご相談ください
5歳ごろまではおねしょをしていても、成長を待っていてかまわないと言えますが、小学生になってもおねしょを繰り返すようでしたら、一度ご相談いただくことをおすすめします。 小学生になると、おねしょをすることに罪悪感・恥ずかしさを覚えるようになり、お子様の心の発育に悪影響をおよぼす場合があります。
夜尿症
夜尿症を治す時に大切なこと
夜尿症を治すために大切なことは、お子様を叱らないことです。 夜尿症はあくまで病気を原因とする症状の1つで、お子様には責任はなく、保護者の方の育て方にも責任があるものではありません。
誰にでも起こる症状と考えて、夜尿症をしても怒ったりせず、反対に夜尿症をしなかった時は「えらいね」と褒めてあげるようにしてください。
夜尿症の治療
生活習慣の改善
夜尿症の治療として、まずは生活習慣の改善があり、就寝・起床時間を決めておき、それを習慣づけることで夜尿症の解消に繋げます。
また睡眠だけでなく、規則正しい食事など食生活の見直しも大事になります。
夜尿症の予防
寝る前と起きた時にトイレへ行く、寝る前に体を冷やさないなど、夜尿症の予防として効果的な習慣を身につけさせてあげるようにしましょう。
なお、夜中にトイレに行かせることは、ホルモンを乱してかえって夜尿症しやすくなります。
夜尿アラーム・お薬を使った治療
生活習慣の改善や予防だけでは十分な効果が得られない場合には、夜尿アラーム・お薬を使った治療を検討します。
夜尿アラームとは、下着やマットにセンサーを取り付けて、夜尿症をした時にアラームでお子様を起こすという方法です。
お子様自身が夜尿症をするタイミングを知れるようになり、夜尿症の防止に繋がります、
お薬を使った治療では、膀胱の機能を高めたり、尿の量を少なくしたりするなど、その子の状態に合わせたお薬を使って治療します。
お漏らし(昼間失禁症)について
お漏らしはおねしょと同様に、成長するにつれて解消されるケースが多いです。
通常、2~3歳ごろには膀胱の機能が安定してお漏らししなくなるのですが、お子様によってはその後もお漏らしし続ける場合があります。
5歳を過ぎてもお漏らしが続く場合、昼間失禁症という病気の可能性があります。
-
お漏らし
膀胱の機能が未発達なために起こるため、通常、成長とともに解消されていきます。
-
昼間失禁症
膀胱の機能の未発達、排尿のために必要な筋力の未発達、または腎臓や骨盤に問題があるケースもあります。
お父様お母様、家族で一緒に取り組めること
おねしょ(夜尿症)の対策
-
家族みんなで生活リズムを整える
お子様だけでなく、ご家族全員で規則正しい生活を心がけて、夜尿症を予防するようにしましょう。
-
夜ごはんは早めに食べる
夜ごはんを早めに済ませて、就寝時に膀胱に尿が溜まっていないようにしましょう。
-
夕方以降は水や水分を取りすぎに注意
夕方以降、特に寝る前の3時間にたくさん水分を摂ると夜尿症が起こりやすくなりますので、夕方以降は水分の摂り過ぎに注意しましょう。
また牛乳も尿を増やす原因となるので、夕方以降はできるだけ控えるようにしてください。 -
塩分・お菓子の取りすぎには注意
塩分の摂り過ぎると水分を摂りたくなり、夜尿症の原因となりますので、夜ごはんが終わったら塩分を多く含むお菓子は与えないようにしましょう。